子育て世代のマーケティング戦略!イマドキママの特徴とは
2024.12.18
子育て世代のママ・パパは、子どもの誕生を機に消費行動に変化が起こります。さらに、子どもの成長に応じて商品やサービスの選定基準も変化していきます。
子育て世代をターゲットとしてマーケティングを行うなら、刻々と変化するママたちの特徴を押さえる必要があるでしょう。
この記事では、子育て世代のマーケティングを攻略するためのポイントをご紹介します。
子育て世代とは
子育て世代とは、主に乳児から学童期までの子どもを育てている世代を指します。「世代」とひとくくりにしているものの、親の年齢はさまざまです。
また、時代の移り変わりによって、子育て世代の年齢層も変化しました。例えば、2023年に第一子を出産した母親の平均年齢は31歳ですが、1950年代に第一子を出産した母親の平均年齢は24歳。比較すると、第一子出生時の母の年齢が上昇していることがわかります。
現在、子育て世代の中心となるのは20代後半から40代前半のミレニアル世代と呼ばれる世代です。
ミレニアル世代とは1980年ごろから1990年代半ばに生まれ、2000年代以降に成人を迎えた世代のこと。
この世代の特徴として、消費にシビアであり、「モノ」よりも「コト」に価値を見出す点が挙げられます。これは、子育て世代の消費行動を知る上で、押さえておくべき重要なポイントであるといえるでしょう。
子育て世代の特徴
子育て世代のマーケティングを成功させるためにも、まずは子育て世代の特徴を押さえておくことが重要です。ここでは、子育て世代の特徴について解説します。
共働きは標準
今や、子育て世代の共働きは当たり前の時代。厚生労働省の調査(令和5年共働き等世帯数の年次推移)によると、1997年に共働き世帯が専業主婦世帯の数を超えて以降、その数は年々増え続けています。
出典:厚生労働省「令和5年共働き等世帯数の年次推移」
共働き家庭が増えた要因のひとつに、成人男女の意識の変化が考えられます。
男女共同参画局「女性が職業を持つことに対する意識の変化」調査によると、1992年時点では、「子供が大きくなったら再び職業をもつ方がよい」と考える女性が45.4%、男性では39.2%、「子供ができるまでは、職業をもつ方がよい」と考える女性が11.1%、男性が15.1%という結果でした。
当時は、出産したら育児に専念し、子どもが大きくなってから再就職したほうがいいと考える人が多数派だったようです。
それに対し、2019年の調査では、子どもが大きくなってから復職するのではなく、産後も仕事を続ける方がいいと考える人が多数派へと変化しています。「子供ができても、ずっと職業を続ける方がよい」と考える女性は63.7%、男性は58.0%にものぼります。
出典:男女共同参画局「女性が職業を持つことに対する意識の変化」
ミレニアル世代は男女雇用機会均等法を学校で学んだ上で社会に出た世代でもあるため、男女平等の価値観が備わっていると考えられます。
今どきのママたちは、仕事を続けながら育児をもこなしているのです。
子育て・家事は分担制
出産しても仕事を続けるママが多いことから、子育てや家事はパパと分担するのが子育て世帯のスタンダードです。
さらに、学校で家庭科の授業を受けるのは女性だけだったかつての時代とは異なり、ミレニアル世代は中学や高校で男女問わず家庭科を学んでいるため、男性も家事や育児を行うのが当たり前という意識を持っています。
「夫が仕事をして妻が家庭を守る」と考えらえていた前世代と比べると、ミレニアル世代は男女の平等意識が高い傾向があるようです。
最近では男性の育児休暇取得率もアップ。取得率約85.1%の女性に対して男性は13.97%であり、その数値に開きはあるとはいえ、男性の育児休暇取得率も年々増加しています。
出典:厚生労働省「育児・介護休業法の改正について」
コスパ重視
子育て世代の中心であるミレニアル世代はバブル崩壊後の時代に育ち、大人になってからは就職氷河期やリーマンショックを経験しています。
経済状況が厳しい時代を生きてきた影響によるものなのか、今どきの子育て世代は消費行動に関してコストパフォーマンスを重視する傾向があります。
対価に見合った価値が得られるかどうか、シビアな目を持っています。
効率重視の合理主義
子どもを持っても共働きである世帯が多く、時間に余裕がないことから、ママたちは人やテクノロジー、サービスなどを賢く利用しているのも特徴のひとつです。
家事や育児を夫婦で分担するのはもちろんのこと、食器洗い乾燥機やドラム式洗濯乾燥機、ロボット掃除機など、家事負担を軽減するための家電を導入する家庭も。
買い物はわざわざ店舗に足を運ぶのではなくECサイトを活用し、時短を叶えています。
子育て世代の情報収集
子育て世代のマーケティングを成功させるためには、子育て世代がどのようなツールを利用して情報収集しているかを知る必要があります。
ママたちが商品やサービスを選ぶ際には企業が発信する情報だけでなく、実際に商品やサービスを利用した上での体験談や口コミなども重視される傾向にあります。
特に、自分と同じ立場であるママ発信の情報には敏感です。リアリティがあり、自分が商品やサービスを利用する時のことが想像しやすいため、参考にされています。
WebやSNSでの情報収集は当たり前
今どきのママやパパは、青春時代や子ども時代からインターネットが普及しており、インターネットを駆使して情報収集するのが得意な世代でもあります。
ママたちはインターネット検索やSNSを活用して、自分の欲しい情報を入手。情報を得るだけでなく、複数の商品やサービスを比較し、失敗のないようにモノやサービスを選んでいるという特徴があります。
子育て世代の購買行動の特徴
子育て世代にマーケティングを行うにあたって、子育て世代の購買行動について知る必要があります。
ここでは、株式会社マインドシェアによる調査結果に基づき、子育て世代の購買行動の特徴を2点ご紹介します。
購入商品の最終決定者はママ
株式会社マインドシェアの調査によると、子育て世代の買い物に対する意思決定はママが担っていることがわかりました。
これは、家庭内のことはママに一任されていることに加え、ママも職業に就いて家計を支える立場にもあることが理由として考えられそうです。
ママが購入を決定する商品は、食料品や日用品、衣類、子どものおもちゃ、子どもの習い事のほか、家電や保険、住宅などの高額商品もママが購入の意思決定をする世帯が多数派です。
出典:マインドシェア「2019年度版ママ白書」
間違いない消費をしたい意識が強い
子育て世代の消費は慎重であるという特徴もあります。気になる商品やサービスを見つけたら、まずはインターネットでリサーチ。提供側であるメーカー等のホームページを利用して、より詳細な情報を収集しています。
他の商品やサービスと比較しやすいのも、インターネットだからこそ。しかし、時には情報量が多すぎて、買い物の主導権を握るママでもが判断できないことも。そんなときにはパパに相談した上で決断しています。
出典:マインドシェア「2019年度版ママ白書」
自分と似た環境の人の口コミを信頼する
間違いない買い物をするためにも、商品・サービス情報を得るだけでなく、その使用感や満足度もママたちにとっては重要な情報。
その情報収集のために役立っているのが、口コミサイトやECサイトのレビューです。子どもの年齢や家族構成など、自分が置かれた環境と近い人の感想を見て、疑問や不安を払拭しています。
ママに商品やサービスを選んでもらうためには、ママ目線の情報を提供することが重要です。
子育て世代に広告配信するポイント
子育て世代はInstagramをはじめとするSNSやYouTubeなどのインターネットコンテンツを駆使して情報収集するのが当たり前。
よって、今どきのファミリー向けにアプローチするならインターネットを利用した広告配信が効果的であると考えられるでしょう。
次に、子育て世代へのマーケティングを成功させるためのポイントを解説します。
セグメントは子年齢で
子育て世代の心に刺さる広告を配信するなら、重視すべきは親の年齢よりも子どもの年齢です。
なぜなら一口に子育て世代といっても、子どもの年齢によって家庭の状況や育児の悩みは異なり、ママの興味や関心も子どもの成長に応じて変化するためです。
乳児期は子どもから目を離すことができず、ママの関心のほとんどは子どものことばかり。幼児期も引き続き時間的・精神的に余裕がない生活が続きますが、就学期にもなると余裕が生まれ、子どもだけでなくママ自身のことにも関心が向くようになります。
乳児など小さな子どもを持つ子育て世代においては、保護者自身の年齢に加えて、子どもの月齢を意識したターゲット設定が必要です。
配信時間を見極める
子育て世代にアプローチするためには、配信時間も重要です。保育園や幼稚園に子どもを送ってから出勤する朝はバタバタしますし、仕事を終えて帰宅した後は限られた時間で夕飯を食べさせてお風呂に入れ、寝かしつける…といったように、ママは息つく暇もありません。
子育て層に確実に情報を届けるなら、ターゲットとなる世帯の子年齢や生活パターンに応じて配信時間を設定することが必要です。
また、子どもの年齢に応じて親の自由時間は限定的。例えば、乳児期の子どもを持つ母親にはまとまった自由時間がなく、抱っこや授乳中にスマホを使って情報取集の時間を捻出しています。
幼児期になれば、子どもが幼稚園で過ごしている日中は自分の時間として過ごすことが可能に。就学期になると習い事もあり、子どもが学校で過ごす時間に加えて放課後もママのひとり時間になります。
このように、ママたちに情報を届けるためにも、子どもとのライフスタイルを知り、配信時間を設定することが重要です。
子育てメディア「ママノワ」
子育て情報サイト「ママノワ」には、子育て中のママたちが喜ぶ情報が満載です。
育児に役立つ商品や生活が楽しくなりそうなアイテムのプレゼント企画や、モニターとして新商品がいち早く使える企画と、さまざまな体験を用意しています。
ママノワ会員は、現在30万人以上。体験意欲や企画参加意欲が高い子育て中のママたちが多いため、サイトにはママたちの口コミや子供の体験動画を多数掲載しています。
「ママノワ」から、今どきのママたちが発信する「ママの生の声」を知ることができます。
マインドシェア・ママ・マーケティングカンパニー(M3C)
子育てママの口コミサイト「ママノワ」を運営するマインドシェア・ママ・マーケティングカンパニー(M3C)は、子育てママに特化したマーケティングサポート会社です。
子育てママのインサイトを研究し、子育て世帯の特徴や購買行動を調査・分析を行っています。業務実績は食品・日用品・家電など500社以上、体験動画実績は1000企画以上にものぼります。
居住地、子年齢(月齢)、ママ年齢、子人数、SNSフォロワー数などの、セグメントが可能です。その他の条件もご相談ください。
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